
国民的な人気漫画「ドラえもん」。このドラえもんにはコミックに乗らなかった話が1話だけある。藤子不二雄の描く漫画はほとんどが問題なくコミックに上がるのだが、過去に2話だけコミックに載せるべきかを検討した話があったという。
「独裁者ボタン」
最初に紹介するのは「独裁者ボタン」という話。この話はかろうじて単行本に掲載されたが、編集側でかなりもめた作品だったそうだ。
内容はこうだ。
ある日のび太がドラえもんに泣きつく、「ドラえもん!ジャイアンにいじめられたよ!」。
ドラえもんが出した道具が「独裁者ボタン」だった。この道具は嫌いな奴をボタン一つで消す事ができる。さっそく、のび太はジャイアンを消した。ジャイアンの前で「独裁者ボタン」を押すとジャイアンはまるで最初からいなかったかのように消え去った。
それからのび太は気に入らない事があると人を消すようになった。しずかちゃんに振られたら、しずかちゃんを消す。ママに怒られたら、ママを消す。次々に周辺の人々を消して行くのび太。
気がつくと、のび太の周りにはのび太を知っている人はいなくなってしまった。
すると後ろからふとドラえもんが現れ一言。
「独裁者ってやつは、寂しいものだろ?」
「バラバラボタン」
のび太は他人に常に負けている。テストの点数ではいつも限りなく0点に近く、運動もできない。ラジコンだって上手く操縦できない。そんなのび太は他人みたいに何かをできるようになりたいとドラえもんに泣きついた。ドラえもんが出したのが「バラバラボタン」という道具だった。
このボタンは他人の体のパーツどこでも自分の体のパーツと交換できる。という道具だった。
のび太はテストで高得点が取りたければ、出来杉の頭と自分の頭を交換し、ラジコン操作が上手くしたかったらスネ夫の手と自分の手を交換した。交換するとその人の体の一部が自分の体の一部になる。最後には徒競走で勝ちたいと思い、犬の足と自分の足を交換してしまう。
徒競走では1番になったのび太だったが、犬の足を持つ少年をみた周りの人たちは悲鳴を上げた。のび太は大泣きしたが足はもとには戻らなかった。そこにふとドラえもんが現れ一言。
「なんでも自分に都合のいい事って、時に不都合だろ?」
この2話の話はかなり昔の話なので、国立図書館へ行かないと見る事ができないという。>ドラえもん都市伝説へ移動する