
最近フェイクニュースというのが話題になっています。嘘の情報を拡散させて世の中を混乱させるイタズラなんですが、これと似たような話が昔もありました。やりすぎ都市伝説で濱口が語ります。
豊川信用金庫事件
愛知県豊川市にある豊川信用金庫。この小さな地方の金融機関を中心に事件は起こります。
就職試験
女子高生が豊川信用金庫の就職面接を受けます。帰り際、女子高生の友達が冗談で「豊川信用金庫はあぶないらしいよ」とでたらめなことを言いました。友達は女子高生をからかっただけの軽い気持ちでしたが、就職面接を受けた女の子は心配になってしまいました。
女の子は親戚に電話で「豊川信用金庫はあぶないの?」と聞きます。その話を親戚は美容院で「豊川信用金庫はあぶないらしい」と言ってしまいます。伝言ゲームのように「豊川信用金庫はあぶない」という話が出来上がって拡散していったのでした。
ある会社でのできごと
「豊川信用金庫はあぶない」という噂がちいさな街に漂い始めたころ、ある会社で男性社員が電話で「豊川信用金庫から180万円を引き出して」と言います。男性は仕事での支払いのためにこの電話をしたのですが、勘違いした他の同僚がいよいよ豊川信用金庫はマズイ!と思い込んで次々にお金をおろし始めました。
街中がパニックになりました。みんなが豊川信用金庫からお金を引き出していく様子をみた他の人が全部の預金を引き出すという連鎖が続きました。
街中がパニックに
当時の新聞でも報じられるほど大きな事件になりました。
たった3日間で豊川信用金庫という小さな信用金庫に5000人もの人たちが押し寄せ、26億円のお金が引き出されたといいます。
結局、豊川信用金庫は潰れず今も残っているのですが、当時の噂話をきっかけに本当に潰されかけてしまったのです。今も昔もフェイクニュースとは恐ろしいものです。