【怖い話】拍手喝采

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とある小学校に古くから伝わる怖い話。

昔、もう何十年も前の話になるんですが、その小学校には病弱な女の子が在籍していて、低学年〜中学年までは休みがちレベルだったんですが、高学年になると持病が悪化して、ほとんど入院生活を余儀なくされることになりました。学校にはほとんど来れません。

そして、病院から彼女は外で遊んでいる子どもたちを見て「いいな〜」とつぶやいていたそうです。

ある日、彼女のお母さんは主治医に呼び出されます。そして、実は「彼女の余命はあと3ヶ月しかない」と告げられてしまいます。彼女が元気なうちになにかしておきたいことを叶えてあげてください。と主治医の先生は言いました。

お母さんと先生は女の子に尋ねると、女の子は「運動会に出たい」と言いました。小学校に入学してから病弱なことが理由で一度も運動会に参加したことはありませんでした。

先生は少し考えましたが、運動会当日、先生も同伴しもしもの事態にそなえることを条件に彼女の運動会参加が決まりました。

女の子は夜も眠れないくらいウキウキしてたようでした。ついに運動会当日。彼女は大喜びしていました。クラスメートたちは入院しているはずの彼女が運動会に参加していたので驚きましたが、一緒によろこんでくれました。

彼女が参加したのは徒競走でした。100メートルを同級生と競います。

よーい、ドン!一斉にスタートを切りましたが、案の定普段運動をしていない彼女はすぐに取り残されてしまいました。

しかし、観衆はあたたかく彼女を見守り応援してくれました。

頑張れ!頑張れ!頑張れ!

彼女がゴールする瞬間はみんなでゴールのまわりに集まり拍手喝采です。

お母さんは感動して写真を何枚も何枚も撮りました。数日後、運動会ですべてを出し切ったのか彼女は天国へと旅立っていきました。

お葬式も終わり、すこし日常に落ち着きが出始めた頃、お母さんは運動会の写真を現像していないことに気が付きました。今でこそデジカメですぐに写真データはPCで閲覧できますが、当時はカメラのフィルムを写真屋さんへ持っていかないと写真としてみることはできませんでした。

写真屋さんへフィルムを渡して数日後、お母さんが写真屋さんへ行くと、写真屋のおじさんは暗い顔をしています。

「うまく撮れてませんでしたか?」お母さんが聞くと、写真屋さんは「説明はできないんですが、見ないほうがいいかもしれませんよ」と答えました。

しかし、亡くなった娘の最後の晴れの舞台です。見ないわけにはいきません。お母さんは写真を紙袋から取り出しました。そこに写っていたものは、

ゴールする瞬間に拍手をしていた観衆の姿ですが、みな偶然にも目をつむり、手を閉じまるでお葬式で拝んでいるような姿でした。

50名ほどはいるでしょうか。運動会参加者のこどもから大人までみな同じように娘を囲んで拝んでいるのです。

こんなはずでは・・・。お母さんは言葉を失い、写真を見たことを後悔しました。

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