
那覇んちゅさんから投稿してもらった都市伝説を掲載します。
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これは昔、電力会社で働いていたというホームレスのおじさんから聞いた話。そのおじさんは電力会社で監視員として働いていたんだけど時々監視カメラにうつる全面の窓に目張りがされたバン(車)が気になっていたんだって。
社員の駐車場へ行くわけでもなく、業者の搬入口でもない、しかも人の少ない深夜に通常は人が通らない門から出入りしている。そのことを上司に聞いたらあの車はいいんだよ、気にするなって言われたとか。でも、一度気になったら気にするなって言われても気になっちゃうよね。休憩時間に裏で休んでいるときにその車を見たもんだからこそっとついていったらしい。するとひとけのない知らない殺風景な通路を車のまま入っていったんだ。
そのあとをコソコソついていった。奥で駐車すると数人の人たちが横の部屋から出てきてバンに入ったかと思うと中から大人から子供まで何人かの眠っているような人たちを抱きかかえておろしてきて部屋に連れて行ったんだ。驚いて見ているとガッと肩をつかまれた。上司と知らない人たちだった。そのままおじさんも部屋へ連れていかれて拘束されてある薬を飲まされたんだ。
上司は言ったらしい。
「安心しなさい。さっきの薬は毒じゃない、ちょっと意識が遠くなる薬だ。おじさんは飲むふりをして薬は飲んじゃいなかったんだけどね。上司は続けた。残念だけど見ちゃったんだね。最後だから全部教えてあげるよ。火力発電に人を使うんだよ。不思議に思ったことはないかい?。重油のような大して火力の無い燃料で街全体の電力を賄えることに。
重油をそのまま使うんじゃないんだよ。人体発火現象って聞いたことない?。魚を焼いても骨は残るだろ?。人体発火現象では人の内部から発火して骨もほとんど残らず燃やし尽くすようなとてつもない火力を生むんだ。
それを発電に使ってるんだよ。具体的にはね、たくさんの人を薬で意識朦朧の状態にさせて重油に首までつけて順序良く並んで立たせてから順番に人体発火用の薬と2リットルの重油を飲ませるんだ。そのまま火力発電の炉へベルトコンベアで流していく。炉に近づくにつれて温度が上がり人は体内から自然発火するんだよ。
発電に使う人は適当にさらってくる。知ってるだろ?、年間何万人もの人が行方不明になってることを。エネルギーを大量に消費するアメリカなんて何十万人も行方不明になってる。その人たちはほとんどみんな火力発電に使われて社会の役に立ってるわけさね。もうわかったね、君も社会に役立ってくれ。」
おじさんはしばらく寝たふりをしてた。上司がそろそろ燃やすかと言って拘束を解いた瞬間におじさんは上司やまわりの人を突き飛ばして必死に逃げたらしい。こんなことを知ってしまったら家族や知人にも何かされるかもしれないので自宅にも帰れない。だから今はホームレスになってるんだって。