
2016年11月14日、いよいよ68年ぶりの天体ショー、エクストリームスーパームーンを見ることができる。
エクストリームスーパームーンとは楕円形の軌道を描く月が地球に最接近するタイミングで満月か新月と重なる現象だ。
月が異常に大きく見えるというだけではなく、巷ではエクストリームスーパームーンの時に巨大地震が起こるのではという都市伝説が語られている。
これまで、月の位相(満月・新月など)と地震発生との相関を主張する学説は科学者たちから頭ごなしに否定されがちだった。
しかし、現在の状況は変わりつつある。エクストリーム・スーパームーンと地震との関係について、
『Newsweek』誌(日本版)が取り上げるなど、決してオカルト話では済まされない現実味のある話として認知されているのだ。
実際に過去の巨大地震の発生は月の引力が大きな影響を及ぼす大潮の時に多く発生している。
東大の研究によれば月の引力が海底のプレートに力学的な影響を及ぼし地震の発生を誘発しているのではという学説もあるほどだ。
実際に過去の巨大地震の日付とスーパームーンの関係を見てみよう。
その結果を以下に示す。行頭の【エ】はエクストリーム・スーパームーン、【ス】はスーパームーン、【満】は満月、【新】は新月を示す。
・ 【新】1854/12/23 → (翌日)12/24 安政南海地震(M8.4)
・ 【新】1946/12/19 → (2日後)12/21 昭和南海地震(M8.0)
・ 【エ】1948/01/26 → (前日)1/25 フィリピン、パナイ島(M8.2)
・ 【新】1960/05/23 → (前日)5/22 チリ地震(M9.5)
・ 【新】1994/10/05 → (翌日)10/5 北海道東方沖地震(M8.2)
・ 【満】1995/01/17 → (当日)1/17 阪神・淡路大震災(M7.3)
・ 【新】2003/09/26 → (当日)9/26 十勝沖地震(M8.0)
・ 【ス】2005/01/10 → (2週間前)2004/12/26 スマトラ島沖地震(M9.3)
・ 【ス】2010/02/28 → (1日前)2/27 チリ・マウレ地震(M8.8)
・ 【ス】2011/02/18 → (4日後)2/22 ニュージーランド、カンタベリー地震(M6.1)
・ 【エ】2011/03/19 → (8日前)3/11 東日本大震災(M9.0)、(7日前)3/12 長野県北部(M6.7)、(同)3/15 静岡県東部M6.4、(5日後)3/24 ミャンマー(M6.8)
・ 【エ】2014/08/11 → (8日前)8/3 中国雲南省(M6.5)、(前日)8/10 青森県東方沖(M6.1)
・ 【ス】2015/07/31 → (3日前)7/28 ニューギニア(M7.0)
このように現実に月の引力と巨大地震発生のタイミングはおそろしいほど一致しているのである。11月14日のエクストリームスーパームーンでは地震が起きないことを祈る。
今日はエクストリームスーパームーンが大地震を誘発する?という都市伝説をご紹介した。