
ある大学で有名な都市伝説。
その大学には寮があるのだが、10年以上前の話でいまだに語り継がれている都市伝説でこんな話がある。
「うわあ!」
学生何人かで集まって、徹夜で麻雀をやっていると深夜2時くらいにとなりの部屋からいきなり叫び声が聞こえた。
その後、少しドタバタした音が聞こえてきた。
「となり・・・何かあったのかな?」
「ゴキブリでも出たんじゃないの?」
そんな話をして笑っていたら、いきなり壁からぬうっと半透明の人間が現れたという。「うわあ!!」みんな一斉に叫び声をあげて雀卓をひっくり返してパニックに陥った。
しかし、鎧武者は彼らの怯えた様子には目もくれず、そのまま反対側の壁からとなりの部屋へ抜けていったという。そしてまた「うわあ!」という声が聞こえた。
学生たちは廊下に出るとすでにそこには鎧武者を目撃した学生が出てきていた。みんなまったく同じ半透明の鎧武者が壁から現れたという話をしたという。なので、決して見間違いなどではなかった。翌日から大学では鎧武者の話で持ち切りになったが、後にも先にも鎧武者が現れたのはこの夜だけだったという。