
あるパイロットの人から聞いた都市伝説。絶対に公にならないけれど、パイロットでこの都市伝説を知らない者はいない。
その日のフライトはものすごい安定していた。気象条件も良く、深夜の雲の上に大きな月に照らされてパイロットだけが見れる幻想的な風景の中フライトしていた。
「目的地まであと3時間か」その時に飛行していたエリアは太平洋戦争時に空中戦が繰り広げられたところだった。
と、その時副操縦士がなにかを発見した。「ん?なんだあれ飛行機見ませんか?」
レーダーには何も映っていないが、飛行機の影が見える。レーダーの故障でないことはすぐに分かった。
その影が近づいてくるとそれは大昔に戦争で使われていた旧日本軍の戦闘機ゼロ戦だということがわかった。ゼロ戦が飛んでいるハズない。しかもこんな高度で。
コクピットに乗っている2人はその後、ゼロ戦を無視して沈黙した。
空の上で、パイロットたちは”そこに存在してはいけないもの”を目撃することがあるが、絶対に報告はしない。
もしも、報告してしまったら真実とは思われず、「精神的な異常をきたした」とみなされパイロット職から降ろされてしまうからである。なのでこの話は公にはならず都市伝説として語り継がれるだけである。