
約束をする時に「指きりげんまん、嘘ついたら針千本飲〜ますっ!指切った」という風習が日本にはあるが、その悲しいルーツを知っている人は少ないのではないだろうか。
指きりげんまんのルーツは江戸時代にまでさかのぼる。当時江戸で最大の遊郭として有名だった吉原。この場所で働く遊女が「指きりげんまん」をはじめてやったのだという。
彼女は年頃の女性。もちろん男性に恋をすることがあったが、仕事柄、相手の男性からはあまり信用してもらえることはなかった。
そこで、彼女たちは男性から信用してもらうために、自分の小指を切り落として男性に差し出す「指切り、拳万」という風習を作ったんだそうだ。
小指を差し出す代わりに自分を信用して欲しい。という遊女の強い想いがこもった一生に一度の約束。ちなみに「拳万」というのは約束を破ったら拳で1万回殴るという意味だそうだ。そんなリスクがあるなら針千本飲ますというのはなくてもいいはずと思ってしまった。