薗原湖(神流湖)の都市伝説

神流湖薗原湖
治水対策としてつくられている日本各地のダム、そしてそれに伴う人造湖(ダム湖)や貯水池。水源の確保はもとより、洪水時の調節や発電などにも利用されており、私たちの生活にはなくてはならない存在となっている。  しかし、ダム建設には悲しい背景が多いこともよく知られている。ダム建設予定地にあった村は、わずかな金で用地買収されてしまったり、建設時に多くの犠牲者が出てしまうということもある。  

有名な日本一の堤高(ダムの高さ)を誇る黒部ダムにも、悲惨な事故が多く起こった。黒部ダムは、関西圏の電力を担う水力発電のために、1956年に着工。8年間の長き月日の難工事の末、1963年に竣工した。工事の過程で、破砕帯から大量の冷水が噴出する大事故が起こり、多数の死者を出してしまったことは有名である。ダム完成への苦労と、高度成長期の発達を交えた物語『黒部の太陽』(信濃毎日新聞社)は、映画・ドラマ化されている。  群馬県沼田市に、薗原ダムがある。  

利根川の治水と首都圏の利水、水力発電の機能を備えた多目的ダムだ。この薗原ダムによってつくられる人造湖が、薗原湖。薗原湖の上流には老神温泉や名勝・吹割の滝、さらに上流には尾瀬や重要文化財の丸沼ダム、さらに日光へと続くことから、ドライブコースや観光の名所のひとつとして人気となっている。しかし、ここにはさまざまな都市伝説が語られている。  

地元の人たちはもちろん、観光客までもが、ここで頻繁に心霊現象を体験するというのである。  園原湖には赤い橋(薗原橋)がかかっており、ここでは投身自殺が多いといわれている
その昔、ダムの底に沈んでしまっている旧・薗原村にはある橋が架かっていた。

その橋は風揺れがひどく、足場も悪かったため、人や馬・牛までもが多く転落していたというのである。そのせいか、今でも赤い橋を渡ると人の霊だけではなく馬が歩く蹄の音や、馬のいななきが聞こえるというのだ。  また、投身自殺者の霊が、橋の欄干に寄りかかっていたり橋の外側にぶら下がっていたという報告も多発しているのである。  

実際、薗原湖では時々死体が上がるという。薗原湖に続く道は、狭く曲がりくねっているので事故が多く、車ごと湖に落ちてしまうことがあるらしい。  さらに上流から流れてきた水死体が上がることも。滅多に干上がることはないが、水不足などで湖の底が出てくると、人骨が見つかるという。薗原湖には、死体発見の噂が絶えないのだ。  

ダム建設前には、薗原騒動として伝えられる物騒な事件も起こっている。この話は地域によって記述が曖昧になっているのだが、ふたりの武士とふたりのつわもの(侍?)同士のいい争いから始まった喧嘩が大きくなり、赤い橋の向こう側と薗原村の居住区とで激しい戦闘が発生。多くの人が亡くなったという話である。そのため、夜になると赤い橋の向こうの山では、白いものが動き回るというのである。  他にも、水位の上下で湖には島ができることがあり、そこに現れる「離れ小島の白衣」と呼ばれる女性の霊が出ることも、地元では有名な話だ。  

心霊スポットとして有名すぎる場所であるがゆえ、一部の噂は都市伝説化しており、どこまでが本当の話なのか、わからなくなっている。  

薗原ダム建設により、薗原村の不幸な過去が埋められてしまったことで、さまざまな憶測が飛んでいるようである

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