都市伝説

1日8時間睡眠の都市伝説|ロングスリーパーとショートスリーパー都市伝説

1日の睡眠時間は8時間がベスト!8時間以内だと体が十分に休まってなく、健康を概するし、8時間を超えると脳細胞が死んでしまうので良くないという話を良く耳にしますが、この話自体、実は根拠のない都市伝説なんだそう。

 

8時間睡眠は都市伝説!?人間に必要な睡眠時間はまだ解明されていない!

「人間の理想的な睡眠時間は8時間」といわれており、多くの人は信じていた。ところが、まったくのウソだとか。

「まず、根拠がなく、誰が『8時間睡眠がいい』と言い出したのかもわからない。そもそも睡眠時間は年齢によって異なります」

こう説明するのは、睡眠研究の専門家である三島和夫氏。下記のグラフ、測定データによると、10歳以下の子供こそ平均睡眠時間が8時間を超えているが、徐々に短くなり、40歳で約6時間半、70歳以上になると6時間を切るのだ。

「このデータはあくまで平均であり、一日3時間程度しか寝ないショートスリーパーもいれば、逆に10時間睡眠を取る人もいます。睡眠時間の個人差は非常に大きいことは明らかになっていますが、その人にとって理想的な睡眠時間がどのくらいなのか調べる簡潔な方法は確立されていません。睡眠というのは、まだ解明されていない部分が多いのです」

さらに「深い睡眠」=「よい睡眠」ともいえないのだという。

一方、夜中に目が覚めるなど、何らかの不眠症状を訴える人の割合は、成人で40%だといわれているが、治療が必要なのは6~8%程度だと三島氏は言う。

「ただし、寝不足の人は非常に多いと思います。サラリーマンには休日に寝だめをする人もいるでしょうけど、眠りすぎは禁物。特に夜型の人は一気に体内時計が遅れてしまい、月曜日がツラくなります。寝るなら平日と同じ時間に一旦、起きて、昼寝をするほうがいいでしょう」

今も謎だらけの睡眠。理想の睡眠時間どころか、人間にとってまだまだ未知の領域なのだ。

 

ショートスリーパーとロングスリーパー

人は、1日の睡眠時間が6時間以下のショートスリーパーと、9時間以上のロングスリーパー、そしてその中間層に大別できます。これは、もともとの性格や体質に依存する部分が大きく、なかなか自分の意志で変えることはできません。現代の人は中間層に該当する人が多いとされています。

ショートスリーパーの代表的な人物としてナポレオンがあげられます。彼は1日に3時間程度の睡眠しかとらなかったとされます。逆にロングスリーパーの代表的な人物がアインシュタインです。彼は1日に10時間の睡眠をとっていました。睡眠中は誰も寝室は入れないように鍵をかけ、邪魔されずに睡眠をとるように心がけていたようです。

一般的に、ショートスリーパーの人は活発で外向的な人が多く、ロングスリーパーの人は真面目で内向的な人が多いとされます。睡眠時間が異なるのは、両者の睡眠体勢が違うことが理由としてあげられます。ショートスリーパーの人は熟睡型で、ノンレム睡眠時間が長いとされ、逆にロングスリーパーの人は睡眠が浅く、レム睡眠状態が長いと言われています。これは絶対的なものではありませんが、ぜひ参考にしてください。

 

偉人は短眠!?の都市伝説

実際に偉人の睡眠時間や睡眠方法を見ていると、人それぞれまったく違うということが分かります。今回はいくつかの例を紹介したいと思います。

○ レオナルド・ダ・ビンチの睡眠

イタリアのルネサンス期の代表的な芸術家であるレオナルド・ダ・ビンチの睡眠方法はかなり特徴的です。4時間に15分ほどの睡眠をとり、1日の睡眠時間は1時間半〜2時間程度だったというのです。

このように睡眠時間を分割して寝る時間を確保する睡眠方法を「多相性睡眠」といいます。もともと人間を含むほ乳類は、多相性睡眠をとる生き物です。一度にまとめて睡眠をとる現代のような「単相性睡眠」は文明の産物なのです。そのため、多相性睡眠は人間の身体にも適していると言われています。

○スティーブ・ジョブズの睡眠

Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズも睡眠を分割してとることをすすめていました。例えば、8時間の睡眠をとるという時は4時間を2回に分ける、といった具合です。8時間もの間、睡眠によって思考が停止してしまうことを彼は恐れたのです。

○ウィンストン・チャーチルの睡眠

イギリスの元首相であるウィンストン・チャーチルは毎朝8時に起きて午前3時に寝るという生活を繰り返していたといいます。しかし昼寝は好きだったようで、国会議事堂の中にチャーチル元首相専用のベッドを用意し、1時間ほどの仮眠をとっていたようです。

○トーマス・エジソンの睡眠

蓄音機や白熱電球の発明で知られるトーマス・エジソンですが、彼は「睡眠は時間の浪費だ」というのを口癖にしており、実際にショートスリーパーとして知られています。1日に平均して4時間ほどの睡眠をとっていたようですが、研究に没頭すると2〜3日はまったく睡眠をとらないということもあったそうです。

○カルビン・クーリッジの睡眠

アメリカ合衆国第30代大統領、カルビン・クーリッジ。彼は歴代アメリカ大統領の中でも最も睡眠時間が長かったとして有名です。夜に9時間の睡眠をとり、昼寝として2時間寝ていたと言われています。つまり1日の平均睡眠時間は11時間だったのです。